コート・デュ・ローヌ地方は、北のヴィエンヌ市から南のアヴィニョン市まで、南北約200キロに渡り、ローヌ河の南側を中心に巾70キロで広がる地域です。
生産量の95%は赤ワインと、圧倒的に赤ワインを生産している地方でもあります。
そんなローヌ地方では北部と南部で生産地の個性が異なります。
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■コート・デュ・ローヌ北部 |
北部では、ローヌ河南側に生産地区が集まっています。
単一品種のみで作られることの多い北部で、数少ない白ワインとして有名なのがヴィオニエ種から作られる、「コンドリュー」。
「シャトー・グリエ」という地区もありますが、こちらはあまり日本では見かけません。いずれも、生産量が少ないワインです。
このヴィオニエ種、ヨーグルトに杏ジャムをかけたような甘酸っぱさがとても印象的で、なかなか他のブドウにはない特徴を持っています。
また 、長期熟成タイプの「エルミタージュ」「クローズ・エルミタージュ」、濃くてしっかりした「コルナス」も北部で作られています。
長期熟成していくと、スパイシーさがなくなり、ボルドータイプのワインになります。
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■コート・デュ・ローヌ南部 |
南部では、ローヌ河支流の流域に生産地が広がっています。
「シャトーヌフ・デュ・パープ」が最も有名で、値段もピンキリであります。
一度奮発して、本当にいいものを飲んでみると、このワインの良さがわかると思いますので、決してお手軽価格だけを飲んで「美味しくない・・・」と決めつけないように。(^^)
また、「ジゴンダス」や「ラストー」といったワインも名が知られており、どちらも、やはり「濃い!!」というタイプのワインです。
南部で特筆したいのは、数少ないロゼワイン。
タヴェル地区で作られるロゼワインは、辛口タイプでしっかりした味で、「ロゼなんて甘いんでしょ」というイメージを一新してくれます。
値段は2000円位~と、デイリー価格からはちょっと高めですが、比較的手の届きやすい値段。
どこにでもあるというわけではないのですが、ちょっとこだわりの酒屋さんには置いてあったりするので、ぜひ試してみてください。
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■主なAOC |
【北部】
●コート・ロティ(Cote Rotie)
●エルミタージュ(Hermitage)
●クローズ・エルミタージュ(Croz Herimitage)
●コルナス(Cornas)
●サン・ジョセフ(St.Joseph)
●コンドリュー(白)(Condrieu)
●シャトー・グリエ(白)(Chateu Grillet)
【南部】
●シャトー・ヌフ・デュ・パープ(赤、白)(Chateaunuf du PaPe)
●ジゴンダス(赤)(Gigondas)
●ヴァケイラス(赤)
●タヴェル(ロゼ)(Tavel)
●リラック(ロゼ)(Lirac)
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